2011年入社
スキルシェアセンタ
シニアビジネス
KANEMAKI.N
出身地 東京都
前 職 NTTアドバンステクノロジ
【経歴】
1976年日本電信電話公社電気通信研究所入所。以降15年間、研究実用化に従事。 91年より米シリコンバレーに駐在し、NTTアメリカで研究開発担当部長としてハイテクベンチャー調査分析に従事。94年に帰国しNTTグループ事業推進本部担当部長となり、新規事業ビジネス発掘に従事。98年よりNTTアドバンステクノロジで技術情報流通ビジネス(The MeKiKies Business)、および営業推進向け調査コンサルに従事。 2011年、NTT-ATアイピーエスに入社。『シニアビジネス』(調査・コンサルティングサービス/三鷹エリア地域活性化支援等)に従事し、現在に至る。
シニア個人の特性を活かせる職場
——NTT-ATアイピーエスへ入社したきっかけは
2010年ごろからNTT-ATアイピーエスはシニア人材を活用したビジネスの重要性を認識し、NTTグループの中でも先陣を切って計画していました。
それを知って、わたくしが米国駐在を通じて得た、特許を考慮したベンチャー投資技術調査法や、Web調査テクニックなどを役立ててもらいたいと考えたのが、入社のきっかけでした。
——NTT-ATアイピーエス入社後、どのような印象を持ちましたか
シニアの気持ちを非常に大切にしてくださるとともに、シニアの個人の特性を育ててくれる職場であると感じています。例えば、シニアの社会貢献として若手へのハイテクビジネス教育に力を注ぎたいというわたくしの考えを、職場は快く受け入れてくださいまして、入社以前に開講した大学院での「ハイテクビジネス特論」の講義を、現在も続けられています。
大局を描くために学ぶべきこと
——現在の業務内容について教えてください
優秀なシニアによる調査・コンサルティングサービス、『シニアビジネス』の業務に従事しています。依頼内容に応じた最適な専門家が、小規模から大規模までのフレキシブルな調査チームを率いて依頼者にサービスを提供するというもので、コストパフォーマンスの良さと、NTTアドバンステクノロジ社と連携した総合力が特徴です。
シニアによるサービスに対して、「シニアは期限を守らない、お客様のご要望を聞こうとしない」などといった懸念の声がよく聞かれますが、NTT-ATアイピーエスのシニアビジネスには、お客様にこういった不利益が生じないよう、シニアへの支援・管理体制を工夫しているという大きな特徴があります。
——入社してから成長したと感じる点は
R&D出身のシニアは、技術と技術周辺の環境だけに興味を持ち、視野が狭くなってしまいがちです。わたくしもかつてはそうでしたが、今は、技術を使う人々の文化・環境をも包含する鳥瞰図(大局)が描けるようになりました。その成長の要因は、技術史について勉強し始めたことです。技術史を勉強すると、「技術」に対して「技術を使う人々の文化・環境」がいかに重要かがわかります。
——技術史について詳しくお聞かせください
レンブラント、フェルメール、ルーベンスのオランダ絵画・フランドル絵画に描かれるモチーフとして、「取っ手が太く突起物(Prunt)が付いている飲料用グラス」があり、これは「レーマー杯(Rummers(Römers Roemers) Glasses)」と呼ばれています。
技術屋としては、突起物があるグラスを絵の描かれた1600年代に“どのようにして”製造したかが気になりますが、視野を広くとり、技術を使う人々の文化/環境まで考え始めると、“なぜ”このような杯を造ったのか、という視点が生じてきます。実は、この時代のヨーロッパの食卓にフォークはなく、肉類を手づかみで食べていたんですね。そのため、肉の油のついた手でグラスを持った際に滑らないよう突起物をつけるという工夫が生まれたのです。
これは、「技術を使う人々の文化・環境」を知ることが、技術を広い視野で捉える上で重要であることを示す一例です。
——仕事にやりがいを感じるのはどんな時ですか
社会貢献、とりわけ地域への貢献と若者への知識継承に仕事のやりがいを感じています。
例えば、地域活性化のキーパーソンとなる次代を担う若手には周囲の期待も大きいですが、忙しいためにアイデアを創出したり調査を行なう時間がないという問題があります。この問題を、わたくしの持つWebを活用する調査テクニックやノウハウを伝授することで解決することが、仕事のやりがいとなっています。
SCHEDULE
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9:00
出社・始業
Web調査と考察とコンサルティング、およびWeb活用テクニックの開発など
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17:30
退社
会社を出て、フィールド散歩、都会のワンゲルへ
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22:00
趣味の時間
技術文化論のWeb情報収集、整理
OFF HOURS
オランダで学んだ知識
道具/技術と生活空間/文化の関係に着目する技術文化論が趣味です。とりわけ食器具に興味があり、オランダ・ベルギーへ旅行して、レーマー杯、デルフト焼といった食器具について学んだりしています。
技術文化論のネタ探し
休日はできる限りフィールドに出てネタを収集。現在は、日本の陶磁器の発展と平戸に生まれた鄭成功との関係などについて検討しています。